
現在、東京・渋谷にあるイタリアのアパレルメーカー DIESEL の店舗内にある DIESEL ART GALLERY では 5/22 までの期間、中国を代表する若手アーティストの1人、Ling Meng(リン・メン)の世界初個展「Specimens of Time – 時間の標本」が開催されています。
詳細は DIESEL ART GALLERY ページで。インタビューも掲載されています。
アートを観ていてつくづく、それぞれの都市とそこに 息づく人 = アーティスト たちのスケール感、時間感覚といったものがリンクしていることを再確認し、とても興味深く感じています。あるいは建築では「土の色を観れば屋根の色が想像つく」というように、環境と人間の在り方とは切っても切り離せないものなのです。そんなことから上海のアートシーンは今後もますます加速していくものと思われます。
東京も上海も、本質的なアートの価値観や社会への浸透度合い、理解度などといった点で、まだまだ未熟な部分の方が多いかとは思が、こうして少しずつでも海外アートの露出の機会が増えることは大変喜ばしいことです。
CONCEPT:
「種々雑多な世界をよりシンプルに表現できないだろうか。そうすればその『時』でさえも止めておけるはずだ」
休暇中に、僕は様々な場所で開催される花と鳥のマーケットを訪れた。そもそものアイデアは何か高価で特別なものを見つけるためだったが、思っていた以上に自然そのものが魅力的でより貴重で尊いものだと気付いたのだ。 たいてい、人は表面的なところだけを見て、シンプルな捉え方をする。小さい花の名前が「レース」であっても、つぶされた珊瑚の山を見つけても、そこに思いがけない不意の発見があったとしても、なかなか気付かないものである。
自然は『時』の経過によって作られ、そして『時』は自然の標本によって保管できる。 植物は常に興味深いものだ。食物となり、衣服となり、薬としても必要不可欠なものなのだ。でも彼らは幾千もの自然の産物の中のほんの一握りでしかない。僕はこれらを収集するためにとてつもない長い旅をスタートした。
僕の最初のコレクションは昆虫にかじられた無数の穴のあいた葉っぱである。第一印象は、特別な美しさと見事さ。不完全な中に昆虫によってかじられたことで息がふきかかった完全さ、また厳しい自然環境の中で力強く生き抜いてきた見た目以上の計り知れない強さも感じた。 標本になった瞬間、彼らはその造形の美しさを遺しつつ、死を迎えながらも失われない時間を過ごすことになる。
植物、花、鉱石、土、そして全ての自然の産物に興味を持った今、尊厳と敬意を表し、ポートレートとして優美に残していきたい。展覧会概要
タイトル:SPECIMENS OF TIME -時間の標本- (スペサマンズ・オブ・タイム)
アーティスト:Ling Meng (リン・メン)
会期:2015年3月6日 (金) – 5月22日 (金)
会場:DIESEL ART GALLERY (DIESEL SHIBUYA内)
WEB:www.diesel.co.jp/art
住所: 東京都渋谷区渋谷1-23-16 cocoti B1F
電話番号: 03-6427-5955
開館時間: 11:30-21:00
休館日: 不定休
キュレーション:Kimiko Mitani Woo / MW Company
協力: 乐天陶社 The Pottery Workshop / 印物所 Press Matter / タキヤ株式会社